飛鳥時代に文学作品はあった?飛鳥時代に詠まれた歌は?

日本が天皇を中心とした国家に移り変わっていった飛鳥時代、この時代に文学作品は存在したのでしょうか?

今回は、飛鳥時代の文学、そして飛鳥時代に詠まれたとされる歌をご紹介していきます。

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古代から飛鳥時代の文学の流れ

文字がまだ日本に存在していなかった時代、人々は祝詞や古代歌謡・神話そして伝説を口から口へと語り伝え、これを口承文学といいます。

そして飛鳥時代に大陸から漢字が伝わり、漢字を用いて表記されるようになります。

その後奈良時代になると、大陸から伝わった漢字を元にして、漢字の読みと日本の読みの訓を合わせて仮名のように用いた万葉仮名が発明され、広く漢字が使用されるようになります。

この時代の代表的な文学作品は「古事記」「日本書紀」そして「万葉集」などがあります。

古事記・日本書紀

古事記は、奈良時代になった和銅5年(712年)に大安万侶が編纂して元明天皇に献上された日本最古の歴史書です。

上巻・中巻・下巻の三巻から成り、上巻は神話の世界、中巻は神武天皇から応神天皇まで、そして下巻は仁徳天皇から推古天皇までの事項が記されています。

古事記は歴史書ですが文学的な価値も評価されており、古事記に現れている神は、現在でも多くの神社で祭神として祀られています。

日本書紀は奈良時代に、天武天皇が川島皇子以下12人に「帝紀」「上古の諸事」の編纂を命じたことが始まりです。

舎人親王らの撰で養老4年(720年)に完成し、神代から持統天皇の時代までが記されています。

日本書紀は日本最古の正史で、漢文で記されており全30巻から成りたっています。

万葉集

万葉集は奈良時代末期に成立したとされる、現存する最古の和歌集で、おさめられた和歌のすべては万葉仮名を含む漢字で書かれています。

全20巻、4500首以上の和歌が収められており、大きく「雑歌(ぞうか)」「相聞歌(そうもんか)」「挽歌(ばんか)」の3つにわかれています。

万葉集には、天皇や貴族から下級役人・防人・農民・大道芸人など、様々な身分の人が収められているのが大きな特徴で、作者不明の和歌も2000首以上あります。

万葉集には和歌(短歌)の他にも、長歌・旋頭歌・仏足石歌などが収められており、また、一つの短歌を上の3句と下の2句とを分けて、2人で詠む連歌というものも1首だけ存在しています。

万葉集の中で作品が一番多いのは大伴家持で、次は柿本人麻呂で、女性では額田王、大伴坂上郎女の作品が代表的とされています。

和歌の原点となる万葉集は時代を超えて愛され、最近では新元号「令和」が万葉集の一節を典拠とされたことが話題となりました。

このように万葉集は、後世の作品にも大きな影響を与えています。

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