飛鳥時代の文化、大きな2つの特徴とは?

飛鳥時代の文化「飛鳥文化」には、大きな二つの特徴があります。

今回は飛鳥時代の文化の、大きな二つの特徴についてご説明していきます。

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飛鳥文化の特徴①日本初の仏教文化

飛鳥文化の一番の特徴は、推古天皇の時代を頂点として花開いた仏教文化で、時期としては仏教渡来から大化の改新までの時期の文化を指します。

飛鳥文化は、日本初の仏教文化とされており、仏法興隆の詔・聖徳太子による三経義疏など、仏教に関わる様々なものが作られました。

百済から仏教が伝わったのは538年または552年とされており、日本書紀には552年に百済の聖明王の使者が金銅釈迦仏像・教典などが天皇に献上されたと記されています。

当時仏教を真っ先に受容したのは蘇我稲目で、百済の使者が朝廷に献上した仏像を小墾田(おはりだ)の家に安置して、さらに向原の家を清めて向原寺としました。

そして、仏教を受容した蘇我氏と反対する物部氏とが対立し、それが蘇我氏と物部氏との豪族同士の争いに発展し、勝利した蘇我氏が中心となって飛鳥京を中心に仏教文化が栄えることになります。

飛鳥仏教は百済と高句麗の仏僧によって支えられており、渡来した僧の数人は帰化して飛鳥寺に住むようになりました。

そして7世紀後半には中央政府が地方への寺院建築を奨励し、寺院が全国的に建設されるようになっていきました。

飛鳥文化の特徴②国際色豊かな文化

飛鳥時代の文化のもう一つの大きな特徴は、朝鮮半島の百済や高句麗を通じて伝えられた国際性豊かな文化ということです。

飛鳥時代に造られた仏像の材質は木造と金銅造で、代表的なものとして、飛鳥寺釈迦如来像(飛鳥大仏)・法隆寺金堂釈迦三尊像・法隆寺夢殿救世観音像・法隆寺百済観音像などがあげられます。

飛鳥大仏・法隆寺釈迦三尊像などに代表される様式を「止利式」といい、特徴としては、杏仁型の眼・仰月形の鋭い唇・唇の端を引き上げるようなアルカイックスマイル、そして左右対称の幾何学衣文や正面から観照することを意識して作られた造形などがあげられます。

以前は「止利式」の仏像が北魏様式、百済観音像に見られる様式が南朝様式とされていましたが、南朝の仏像が少ないことや日本へ仏教を伝えた百済と北魏と交流がほとんどなかったことから、最近では止利式を北魏様式・百済観音を南朝様式と区別することは疑問視されています。

また、法隆寺の柱の中央部分が太くなっているのは、ギリシャのパルテノン神殿の柱の様式「エンタシス」と同じであるといわれていました。

ヨーロッパからシルクロードを経てこの様式が日本の法隆寺にもたらされたと考えられていたのですが、ギリシャから法隆寺までの道筋のどこにもこの様式の柱が見られないのです。

また、柱のカーブの形状が微妙に異なっていることなどから、現在では疑問視されており、現地のガイドさんも現在ではそのような説明は行っていません。

いずれにせよ、飛鳥時代の文化はそれ以前の文化と大きく異なっており、1400年の時を経て現代でも鑑賞できる状態を保っているというのはとても貴重なことです。

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